絵本:『おつきさまはよるなにをしているの?』

『おつきさまはよるなにをしているの?』 アンネ・エルボー 作/木本 栄 訳(ひくまの出版)
まず表紙をゆっくり眺めます。
タイトルですでに「おつきさまがよるなにをしているのか」が物語の中心にくる内容かな?と想像がつきます。
そして、特筆すべきはその判型です。奥付をみると275mmm×360mmとあります。
B4判(257×364)に近いとても大きな判型の絵本で、小さな子が持って読むには少し大変です。
机に置いてめくって読むか、大人の人に読んでもらうことを想定しているのかなと思います。
そしてカバーをはずすと本の背の部分が布張りという凝った装幀です。
これは作者か編集者の特別な意図があると思います。 おもしろいですね。
さて、1枚1枚ポスターにして飾っておきたくなるようなアーティスティックな絵とお月さまの素敵なお仕事は柔らかいファンタジーの世界にいとも簡単に連れて行ってくれます。
おつきさまが何をしているのかは絵本を手にとってみてもらいたいのですが、実は夜はお月さまの手によって作り上げられているのでした。
ほほー。
だとしたらお昼とまったく逆にしなくてはならないのですから、それは大忙しですね。
昼にはあって夜にはないものも多いので、片づけもしなくてはいけませんし、夜にだけしかないものもあります。
それらぜんぶをお月さまが用意してくださっているようですよ。
機会があったらぜひお月さまがよる何をしているのか確認してみてくださいね。
それにしても、エルボ―という人は、どういう目を持っているのでしょうか?
彼女の目をとおしてみる世界は、この絵本のお月さまのように大胆にデフォルメされていながらすべてが息づいて素敵な世界に見えているのかな。
そんなことを考えてしまう素敵な絵本です。
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