『おなかのすくさんぽ』かたやまけん

『おなかのすくさんぽ』かたやまけん

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ぼくが まっしろい シャツ きて あるいていたら、
どうぶつたちが みずたまりで あそんでいました。

「い、れ、て」とぼくは いいました。
だけど みんな「ウー」なんていって、
みずをバチャ バチャ いわせるばかり。

こうして、男の子はどうぶつ達と一緒に戯れ遊びはじめます。
遊びに夢中になっている、どうぶつ達の躍動感、本能のまま一緒に転げ回る男の子。

生き物のエネルギーを放出しながら、身体を動かし遊ぶことの楽しさを見せられ、遊ぶことって種を越えるのだなあなんて、感心しながら読んでいくと、お話はクマさんの一言で一瞬にして変調します。

くまが こんなことを いいだしたのです。
「なんだか きみ おいしそうだねぇ。
 ちょっとだけ なめて いーい?」

↑お話のトーンが変わりました。

「ほんとうに なめるだけだよ」
とぼくは いいました。

くまは ペロリと いっかい なめました。
それから ペロ ペロ ペロッと さんかい なめると、
すばやく もう いっかい なめました。

↑もうドキドキがとまりませんね。
ハラハラどきどきです。
するとクマくんさらにこんなことを言います。

「ちょっとだけ かんで いーい?」

「ほんとうに ちょっとだけだよ」

さてさてさて、このあと男の子とクマはどうなりましたでしょうか。
そうきたか!という展開でラストを迎えるのですが、そこはぜひぜひ直接絵本を手に取って読んでみて欲しいなと思います。
片山健さんのこのお話の変調展開には脱帽しました。
よいドキドキをありがとうといいたい絵本。オススメです!

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『おなかのすくさんぽ』かたやまけん





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