『えきのひ』加藤久二生

『えきのひ』加藤久二生

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ある日、お母さんと一緒に大きな駅にやってきた2人の姉弟。駅は賑やかで、人も物もいっぱい。あちこち気になるものがたくさんあって、姉弟がふと気がついたとき、お母さんの姿が見えなくなっていました。

おかーさあーん‼︎

どうしよう ドウシヨ
どうしよう ドウシヨ

見知らぬ場所、広くて大きすぎる駅の構内。
姉弟の焦る気持ち、不安な気持ちがページいっぱいに描かれて、こちらもドキドキしてしまいます。

お母さんと言うセーフティゾーンから、ぽーんと放り出されてしまったときの2人は、急に周りの何もかもがよそよそしくなって、オロオロするばかり。
この感じは自分にも経験があります。

でも、この姉弟はすごいんですね。
泣いて立ち止まらず、前向きなエネルギーに溢れています。

迷子だ、これはやばいぞ、と思いながら読んでいたら、最後はこの姉弟に感心してしまいました。

お話の序盤はドキドキするけど、なんだか少し可笑しくて、暖かい気持ちになれる本です。

名前もなく、薄い印象で描かれた姉弟。読み手がこの姉弟に自分を反映しやすいように思います。
このお話を読みながら、自分の迷子事件を久しぶりに思い出しました(*^^*)

加藤さんと言えば、「つみきのいえ」や「或る旅人の日記」などのアニメーション映画の監督さんとして知られています。
絵本版『つみきのいえ』に続き、手にとった2冊目の絵本。
穏やかで優しいです。
まだ読んだことのない人は、ぜひ加藤ワールドに触れてみてくださいね。

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『えきのひ』加藤久二生






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