『あけるな』谷川 俊太郎 作 安野 光雅 絵

『あけるな』谷川 俊太郎 作 安野 光雅 絵

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谷川俊太郎さんと安野光雅さん。
二人とも大好きな作家さんです。
谷川俊太郎さんの言葉には、言葉そのものに意思があるような感覚を受けますね。この本も言葉に主人がいないんですよね。いえ、いるのかもしれませんが、正体はわからないし自由に解釈していいのかもしれないです。
見てください。表紙にはドア。そして「あけるな」の文字。
最初からもう戸惑いを隠せません。
あけるなと言われても、あけるしかないじゃないですか。
でめくると、「あけるなったら」の文字。
さらにページをめくると「あけるとたいへん」になっている。
「あけてはいけない」「あけるなといってるのに」と続き、続く忠告を無視して進むんですから、ドキドキがエスカレートしてしまいます。
さて、あけてはいけない扉をずっと行くと、そこはとても不思議な世界が広がっています。自由に読み取ることのできる余白がいっぱいの世界です。
ここはどこなのか、説明するのはナンセンスだと思います。
肉体から離れて、思考と現実の狭間を旅するような絵本とも言えそうです。
ドアというのはしみじみと不思議なメタファーだと思います。
あちらとこちらの境界の役割だったり、内側と外側の通路だったり。
ドキドキしながら、次元を旅してみてくださいね^^

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『あけるな』谷川 俊太郎 作 安野 光雅 絵



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